「古越龍山」は、➀原料と仕込み ➁発酵 ➂貯蔵 ➃出荷・絵付けという工程で製造されています。

  1. 1.原料と仕込み
  2. 2.発酵
  3. 3.貯蔵
  4. 4.出荷・絵付け

契約農場制度で、安全な糯米を確保

厳選された栽培農家で丁寧に育てられた安全な糯米を使用

紹興酒とは、糯米(もちごめ)で醸す酒。国賓接待酒としてのプライドのもと、古越龍山になる原料米は、契約する厳選された栽培農家で丁寧に育てられた安全な糯米を使用しています。

地元浙江省はもとより、隣接する江蘇省、安徽省、湖北省の農家から政府の選抜によって栽培契約を結び、大規模な原料基地を設置。契約農家には栽培方法や農薬の種類、使用法を事細かく指導し、基準の遵守はもちろん記録までつけさせる徹底ぶり。それだけではありません。

収穫後も、残留農薬や遺伝子組み換えの検査を行い、厳格な基準をクリアしたものだけを原料として使用しています。これは当然日本の基準も越えたもの。安全なものだけが国際的な信頼を得る。偉人の里・紹興だからこそ受け継がれている哲学かもしれません。

銘酒を育むために天が与えた「鑑湖」

厳選された天然の良水によって醸される銘酒

「銘酒出處、必有良水」...。"銘酒あるところに良水あり"といういにしえより語り継がれてきた言葉が示すように、世界のさまざまな銘酒と同様、紹興酒も酒の神様が与えてくれた天然の良水によって醸されます。その命のみなもとは紹興市のはずれにある「鑑湖(かんこ)」。

湖と呼ばれるものの、じつは36もの支流が流れ込む川の途中が広くなっている部分。会稽山系からの有機分が少なく硬度の低い湧水は、まさに酒づくりには格好のもの。

加えて湖底には大量の鉱物質や泥石炭層があり、これらが自然のフィルターとして浄化作用を促しているといわれています。これこそ紹興酒が別名「鑑湖銘酒」といわれるゆえんです。いまでは清らかな水を満々と湛えた風光明媚な景色から観光地としても人気を集める鑑湖。古越龍山の豊かな酔い心地は、この天賦の才によって育まれます。

古越龍山に命を吹き込む仕込み

昔からの知恵と経験から生み出した合理的な技

11月初旬、寒さが増す頃になると、いよいよ古越龍山の仕込みが始まります。厳しい検査をクリアした糯米の出番。それも、浸漬に適した新米のみが選ばれます。素材の新鮮さを大切にするとともに、収穫後、時間が経った糯米は水を含ませるのに時間がかかり、変色や蒸しムラが起こる場合があるから、というのがその理由。そして気温によって10~20日ほど鑑湖の水に浸漬されると乳酸発酵を始めます。

いよいよ水を切って蒸しの工程へ。昔ながらの製法は多くの人力により甑(こしき)で蒸し上げますが、現在は連続式蒸米装置が1日に55トンもの作業が可能。古越龍山ではどちらの製法も平行して採用しています。さて、さらに酒母と麹を加えて500リットルの大カメに仕込みますが、このとき、浸漬に使った水を「奨水(しょうすい)」と呼んで再利用するの昔からの知恵と経験が、そんな合理的な技が紹興酒のやりかた。すでに乳酸発酵していることから雑菌の繁殖を防ぐ効果があり、昔からの知恵と経験が、そんな合理的な技を生み出したのです。

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